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    2017年01月11日 更新

    知っておくべきベストな産休の取り方とは:期間や給料、挨拶の方法を紹介

     共働きが増えていると言われている近年、「産休」の取得を考えている人も多いだろう。働きながら育児の両立を目指す上で、産休は知っておきたい大切な制度である。産休が取れると言っても、それがどのような仕組みなのか、いつから取得できるのかなど、わからないことも多い。また会社にいつから復帰できるのか、仕事への影響も気になるところだ。今回は、そんな産休の取り方や手当について、また会社への挨拶の仕方などをお伝えする。

    目次

    • そもそも産休制度とは
    • いつから取れるの?産休取得の期間
    • 産休中の気になる手当と給料事情
    • 混合しやすい育休との違い
    • ここが肝心!会社への挨拶の仕方

    そもそも産休制度とは

    出産にともなう女性のための休業

      「産休」とは、産前産後休業の略であり、労働基準法で定められた休業期間のことだ。仕事をしている女性が出産前と出産後に取得できる。出産前後の女性をサポートするための休業であり、男性ではなく女性のみが対象となっている。産休は国によって定められた法律のため、基本的に働く女性は取得できるものだ。

    産休取得のための条件

      仕事をしており、妊娠している女性であれば誰でも産休を取得する権利がある。権利があると言っても会社の雰囲気や仕事状況によっては難しい、などという意見もあるかもしれないが、労働相談情報センターで相談するなどをし、取得できるということを主張したい。

      産休は、勤めている会社の就業規則に制度が記載されていないとしても、申請をすれば取得することが可能だ。産休取得を希望する際は、自分から会社に申請する必要がある。また、産休は雇用形態も関係なく、派遣で働いている人、アルバイトやパートの人でも取得することができる。

    申請方法

      妊娠がわかり、子どもの様子などを確認して自分も安定してきた際は、まずはじめに上司に報告すると良い。上司に産休や育休の相談をしておくことで、産休のための今後の動き方や、産休取得までの仕事の引き継ぎについても話し合えるだろう。産休の申請は社会保険料が関係するため、勤務先に必要書類を提出することで申請を行ってくれることが一般的だ。

      産休に必要な書類としては、母子健康手帳、印鑑、保険証、通帳などがある。産休は出産予定日の6週間前から取得できる制度のため、それより前に申請書を提出するとスムーズだ。妊娠はさまざまなことが忙しくなり、体調も関係してくるため、できる限り早めの行動を心がけていきたい。

    早めに用意!産休取得のための必要書類

    • 母子健康手帳
    • 印鑑
    • 保険証
    • 通帳

    いつから取れるの?産休取得の期間

      いざ産休を取得する際、いつからいつまで取れるのかが気になる人も多いはずだ。産休は労働基準法に定められた、働く女性ための休業である。法律で保障された権利のため、本来遠慮することなく取ることができる。しかし仕事の状況や周囲の環境などで、臨機応変に対応しなければならないこともあるだろう。基本的な産休取得の期間を知り、会社にきちんと申請することで、自身の体を大事にしていただきたい。

    基本的な産休の期間は、出産予定日前の6週間

      産休をいざ取得するとなると、取れる期間が気になるだろう。産休をとっている期間は、会社に行かず出産に専念することとなる。基本的な産休の期間は、出産予定日前の6週間である。これを「産前休業」という。ここでいう出産予定日は「産前」に含まれるため、計算する際は予定日も含めて確認すると良い。産まれる子どもが一人ではなく、双子や三つ子(多胎妊娠)の場合は、基本の6週間ではなく14週間となる。

      これらはあくまで予定であり、実際の出産となると予定日から遅れたり、早まったりすることもあるだろう。実際の出産が予定日から前後した場合は、産休期間は予定日ではなく実際の日付に合わせて良い。予定日から遅れた時も、慌てることなくそのまま休業して産休を延長することが可能だ。また、実際の出産が予定日よりも早まり、産休を早く切り上げたいと思った場合も、産休期間を短くして働くことが可能だ。現に、出産が終わって体調が安定し、職場に復帰したいと思った際は、産休を短く取得する人もいるようだ。

    押さえておきたい産前休業

    • 産前休業とは、出産前に取得できるお休みの期間である。妊娠が発覚した働く女性は、出産予定の6週間前から利用することができる。
    • 双子や三つ子などの多胎妊娠の場合は身体的な負担も大きく、忙しくなるため、産前休業を14週前から取得することができる。
    • 出産予定日は基準であるため、実際の出産日が前後した場合は実際の出産にあわせて産休を取得して良い。

    いつ仕事に復帰できる?

      産休期間中は、仕事を少しの期間休めるため、体を落ち着かせて育児に専念することができる。しかし、その間会社を離れているため、仕事の進み具合や復帰した後のことが気がかりなこともあるだろう。少しでも早く職場に復帰したいという方も少なくない。出産後に復帰するまでの期間を「産後休業」と呼ぶが、最短期間は6週間である。出産してから6週間を経過するまでは、自身が希望しても仕事をしてはいけないと法律で決められている。なお、産休を短くしたいとの希望がない場合、基本は8週間だ。

      出産後は、妊婦さんや子どもの健康に大きく影響する時期である。過ごし方を間違えると辛くなってしまうため、自身の体調や医師とよく相談し、本当に復帰できると判断したら産休を終わらせよう。産後6週間を過ぎれば、医師の許可をもとに仕事を再開することができる。

    押さえておきたい産後休業

    • 産後休業とは、出産後にお休みできる期間である。基本は出産後8週間と法律で決められている。
    • 例外として、産後6週間を経過した時点で職場復帰を希望し、医師が問題ないと判断した場合は、その時点で仕事を再開することが可能。
    • 産前休業と産後休業は、産休前と出産後に手続きが必要。産前休業中と産後休業中にもらえる手当金額は同じである。

    産休中の気になる手当と給料事情

      出産を控えた働く女性にとって、出産は自分自身の働き方を考える大きなポイントとである。出産をし育児をしていく上で、今の職場で働き続けられるかどうか、心配して悩んでいる人も多いだろう。産休には、そんな女性をサポートする制度が備わっている。産休に関わる様々な制度を制度を事前に知っておくことで、出産や育児・働き方をイメージしやすくしていただきたい。

      ちなみに、産休中は、会社側は社員へ給料を支払う義務はない。そのため産休の制度をきちんと理解し、自分で手続きなどを行う必要がある。育休に育児休業給付金という制度があるのと同じように、産休にも次のような制度が用意されている。

    もらえる手当1:出産育児一時金

      出産育児一時金とは、子ども一人の出産につき、42万円が支給される制度である。産まれた子ども一人ずつに対して支払われるため、お子様一人の場合は42万円、双子や三つ子の場合はその2倍、3倍の金額となる。

      選んだ分娩先の医療機関や各々の分娩状況にもよるが、一般的に一度の出産に必要な費用は40~50万円程度と言われている。出産育児一時金は、この分娩費用の負担軽減に利用されることが多いようだ。申請方法は、勤務先を通すやり方と、産婦人科などの病院から申請する方法の2種類がある。

    もらえる手当2:出産手当金

      出産手当金とは、会社から給料が出ない代わりに、産休中に申請すると給付されるお金である。出産手当金は、会社の健康保険組合や国家・地方公務員の共済組合などから支給される。国や自治体の制度ではないため、自営業をしている人や、国民健康保険に加入している人は利用することができない。また、自分で申請しなければ給付されない制度のため、手続き方法にも注意する必要がある。

      出産手当金では、産休の期間中、1日につき「標準報酬日額の3分の2に相当する額」が支給される。標準報酬日額とは、厚生年金の保険料を計算するときに決まる。産休取得前に毎月会社から支払われていた給料や手当などの金額をもとに、等級化した標準報酬月額を1日あたりに換算したもの。つまり、産休前に毎月支払われていた給料の3分の2程度が手当金として支払われるということだ。産休中は給料を受け取ることができないため、大切な収入源である出産手当金はきちんと受け取れる状態にしたい。

    1日あたりの出産手当金の計算方法

    • (支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額の平均)÷ 30日 × 2/3
    • ※ 支給開始日:最初に出産手当金が支給された日
      ※ 小数点第1位を四捨五入

    注意1:出産手当金をもらえない場合も

      産休中に受け取れる手当についてだが、注意しておきたい点がいくつかある。まず、出産手当金は、国民健康保険の加入者は支給の対象とならない。会社に勤めている人は受け取れる場合が多いが、自営業の方やフリーランスの方は注意する必要がある。

      国民健康保険の加入者だけでなく、国民健康保険組合でも支給されないところがある。各々の状況や会社の規定にもよるため、会社の総務などに確認をして詳しく把握しておくと良い。

      また、会社などの健康保険組合加入者であった人も、退職後は出産手当金は支給されない。出産を前に退職した人は、出産手当金支給の対象外となる。そして、会社から給料が支給されている人も、この出産手当金はその給与分が減額される。出産手当金の金額以上の給料があれば、手当金は支給されない。出産手当金は、産休で給料がない人や減額された人に対し、給料の3分の2程度を手当金として保証する制度なのだ。

    出産手当金支給の対象外となる人

    • 国民健康保険の加入者
    • 出産を前に退職した人
    • 会社から給料が支給されている人

    注意2:産休中は給料なしの会社が多い

      産休とは、産前から産後の休業期間である。産前は予定日より6週間、産後は分娩日の翌日より8週間となっている。この期間は、働く女性の希望により会社をお休みし、出産に専念することができる。ただし、「産後6週間は、本人が職場復帰を希望したとしても、必ず休業しなければならない」と法律で決められている。

      また出産日が予定日を過ぎた場合でも出産日までは産前休業として認められるため、予定日より出産が遅くなった時も心配せず体を休めよう。この産休期間中の給料について、企業側は給料を支払う義務はないため、多くの会社では無給となっている。

    注意3:産休中でも税金を払う義務がある

      産休中であっても、税金を支払う義務がある。出産手当金は非課税扱いとなり、出産手当金自体に税金はかからない。だが住民税は前年の所得に対してかかる税金であるため、住民税は産休中も負担する必要があるのだ。他にも、収入だけではなく天引きされる項目は多くある。産休期間中であっても、所得税や住民税といった税金などは引かれてしまうため、注意が必要だ。

    混合しやすい育休との違い


      出産を控えた働く女性にとって、産休と育休は育児をしていくために知っておきたい制度である。産休と育休はセットで聞くことが多く、混同してしまいがちだが、それぞれ制度の内容や特徴が異なる。産休と育休の違いをチェックしていきたい。

    育休は子どもを養育する労働者が取得できる休業のこと

      育児休業とは、子どもを養育する労働者が取得できる休業のことである。1991年に制定された育児・介護休業法に基づいている制度だ。育休は子どもを養育する労働者が対象となっているため、女性だけでなく男性も取得することができる。実際に、近年男性が育児をする環境作りに力を入れる企業も増え始め、育休は男女ともに身近な制度となっている。

      育児休業を取得する際は、自身の申し出により取得することが可能だ。例え勤務先に育児休業の規定がなくても、育休は法律で定められているため、条件を満たしていれば誰でも取得できる。また、子どもを世話する家族と同居している場合や、子どもが養子の場合であっても、育児休業を取得することは可能だ。

      ただし、育休は一人の子どもにつき一度だけしか取得することができないため、取得する期間などは注意が必要だ。

    ここが違う!産休と育休

    • 対象者の違い

      産休は出産前後の全ての女性労働者が対象となるが、育休は一歳未満の子どもを養育する男女の労働者が対象である。
    • 取得条件の違い

      産休は妊娠・出産を行うすべての女性が利用できる。しかし、育休は雇用期間が一年未満の方や、子どもが1歳を超えて働く意志のない方は取得することができない。
    • 取得期間の違い

      産休は、産前産後の出産を挟んだ期間に取得する制度だが、育休は産後休業が終わった後に取得する休業である。

    ここが肝心!産休前の社内外への挨拶

      いざ産休を取得して会社を長期間休むとなったとき、会社へどのように報告すれば良いか戸惑う人も多いだろう。職場を少なくとも数週間離れることになるため、産休の際、報告と挨拶はきちんとする必要がある。産休の挨拶に関わる明確なルールはないが、できる限りの配慮をし、気持ち良く休暇に入りたいところだ。そこで今回は、産休を取得する際の挨拶についてやメールの仕方などを紹介していく。

    産休の挨拶の基本

      産休取得の際の基本の挨拶の仕方は、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」という気持ちを伝えることと、「職場復帰後は、またみなさんと頑張ります」という気持ちを伝えることだ。この基本の2点を伝えた上で、産休中に人としても成長してくるつもりであることを入れておくと、会社の人に良い形で見送られ、職場復帰後もスムーズに仕事に戻ることができるだろう。産休は法律で守られている制度ではあるが、横暴な態度に出るのではなく、謙虚な気持ちで挨拶すると良い。

    挨拶メールはどうやって送る?

      産休が近づくと、社内外の関わってきた人たちに挨拶メールを送る必要がある。いつもお世話になっている社内の上司・同僚・部下はもちろん、社内の仕事をお願いしている関係者、社外のクライアントや取引先の人などがいる。挨拶メールを送るタイミングは、産休取得の直前や当日ではなく、スケジュールに余裕を持って連絡すると良い。突然いなくなって迷惑をかけることのないよう、産休ではいつからいつまで休むのかも明確に伝えよう。

      産休に入るまでのプロセスだが、妊娠が分かった時点、もしくは妊娠16週以降の安定期に入った時点で、まず上司に妊娠の報告をする。上司との関係性や自身の体調によって報告する時期は様々だが、今後の職場の予定を考えるためにも、なるべく早く報告をするべきだろう。上司に報告後は業務の引継ぎや後任、産休の手続きなどを行い、休む準備に取り掛かっていく。社内全体に報告する時期も、相談しておくと良い。

    社内向けの挨拶の仕方

      社内向けの挨拶は、口頭とメールで、1ヶ月前を目安に行う。また、実際に職場を離れる当日にもメールで挨拶すると、職場の人もより理解しやすいだろう。メールは全体向けや部署ごとなどと、ある程度まとめて一斉に送信するのが良い。もちろん特に親しかった上司やきちんと挨拶しておきたい同僚には、個別で連絡しておこう。

    社内向け挨拶メールの例

    【件名】
    【◯◯部◯◯】◯月◯日より産休に入ります

    【本文】
    お疲れさまです。◯◯部の◯◯です。
    私事で恐縮ですが、◯月◯日より産休に入らせていただきます。

    また、産休後は育児休暇に入りますが、休暇中の業務につきましては、◯◯さんに引き継がせていただきます。
    なお、最終出社日は◯月◯日を予定しています。

    在職中は大変お世話になりました。
    おかげさまで、やりがいのある、楽しい日々を過ごさせていただきました。
    不在になってしまう期間中は、皆さまにご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ありません。

    現在は◯◯年◯月◯日に復職する予定ですので、その際はまた一緒にお仕事をさせていただければと思います。
    本来直接ご挨拶に伺うべきところですが、メールでのご連絡になってしまうこと、ご容赦ください。

    また元気に職場に復帰し、お仕事ができることを心待ちにしております。

    社外向け挨拶メールの例

    【件名】
    【◯◯会社◯◯】産休取得のお知らせ

    【本文】
    株式会社◯◯様

    いつも大変お世話になっております。 ◯◯株式会社、◯○でございます。
    私事で恐縮ですが、◯月に出産を控えており、◯月◯日より長期休暇をいただくことになりました。

    休暇中の業務につきましては、◯◯が後任となりますので、ご連絡いただけますと幸いです。
    なお、◯◯へのご連絡はこちら(電話番号)までお願い致します。

    貴社にご迷惑をお掛けすることのないよう十分に配慮致しますので、今後とも変わらぬご愛顧のほどお願い申し上げます。
    育児休暇を終えて職場復帰が叶いましたら、また◯◯様とお会いできますことを楽しみにしております。

    本来であれば直接お伺いして、ご挨拶申し上げるべきところ、メールにてご挨拶に代えさせていただく失礼をお許しください。
    弊社をしばらくの間離れることは、私としても寂しい気持ちでおりますが、社員一同、より一層お役にたてられますよう取り組んでまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

    末筆ながら皆様のご健康とご活躍をお祈り申し上げます。

    最後に

      仕事を持ちつつ出産の予定がある女性にとって、産休は知っておきたい大切な制度である。産休を取るためには、前もった知識や準備が必要不可欠だ。産休の仕組みや取得できる期間。申請方法など、理解した上で出産に臨んでいきたい。
      
      また、実際に取得する際は、上司や同僚へ報告し、挨拶することは大切である。手続きなどの雑務をこなしたり、関係者へ挨拶したりと、産休前は慌ただしくなってしまうだろう。しかしきちんと準備をすることで、産休期間をできるだけ快適に過ごしていただきたい。